企業法務
2026/07/31 2026/09/16

財産隠しは犯罪

※この記事は2018年6月21日に執筆したものです。

 

会社経営に関する法的な疑問や質問について、当事務所の代表弁護士 高島秀行がわかりやすくお答えします。

今回は「財産隠し」について解説します。

 

【質問内容】

多額の負債を抱えています。
資産もあるのですが、そのうちの一部を関連会社に弁済して残そうと思うのですが、大丈夫でしょうか? 

 

【回答】

借金や買掛けなどの支払いのために資金繰りに負われていると、破産をして全て白紙に戻したいと考える経営者も多いことでしょう。

しかし、破産してしまったら一文無しになってしまうから、これまでの生活を失うこととなってしまうので破産に踏み切れないと考えることでしょう。

そこで、今あるプラスの資産は残したまま破産をして、マイナスとなる借金や買掛けなどの負債を消すことはできないかと考える経営者が多いようです。

実際の破産の相談を受けるときに、何とか財産を残すことはできないかという質問を受けることはよくあります。

しかし、不動産や生命保険、一定額以上の現金や預金を残して破産することはできません。

破産というのは、現在あるプラスの資産を現金にして、銀行や仕入先といった債権者に債権額に応じて配当する手続だからです。

そして、破産者の資産を全部換金しても全額弁済できない場合は、債権者にその部分については諦めてもらうという制度なのです。

債権者としては、一生かかっても弁済して欲しいと思っているのに、破産されてしまうとほんの少しの弁済を受けただけで、残りは弁済を受けられないこととなってしまうのです。

そんな債権者の立場を考えれば、破産してプラスの資産が無くなったとしても、マイナスの負債もなくなり支払いに追われることはなくなるのですから、仕方がないのではないでしょうか。

 

ただ、人間は正直な人ばかりではなく、これまで築いた生活を失いたくないということから、財産を隠して破産をして支払いだけ逃れようとすることを考える人も多いので、破産法ではこれを禁止しています。

具体的には、財産を隠して破産した人については詐欺破産罪として罰則を定めています。

要するに、財産を隠して破産をすることは犯罪なのです。

ちなみに、破産する場合ですが、99万円以内であれば手元に現金として残すことができます。

 

 

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