※この記事は2017年11月16日に執筆したものです。
会社経営に関する法的な疑問や質問について、当事務所の代表弁護士 高島秀行がわかりやすくお答えします。
今回は「内容証明よりも強力で裁判よりも労力がかからない売掛金回収の手段」について解説します。
【質問内容】
私はIT企業を経営しています。お客様にWebサイトや社内システムを納品する仕事です。
あるクライアント様が納品したにも関わらず代金を支払いません。「払う。払う。」と言いながらなかなか支払ってくれません。
代金を支払うよう「内容証明郵便」を送付したのですが反応がありません。
また「内容証明郵便では時効も中断できない」とのことなので、裁判を検討したのですが、裁判をするのほど時間も労力もありません。
何か良い方法はないでしょうか?
【回答】
物を売っても、サービスを提供しても、代金を回収しなければ、会社は儲かりません。
代金が回収できないと、商品を渡したり、サービスを提供したりした分、損をしてしまいます。
したがって、売掛金の回収は企業にとって死活問題です。
通常は、代金を支払ってくれるのが当然です。
それでも払ってもらえなければ、請求書を出したり、相手に督促したりします。内容証明郵便で請求する場合もあるでしょう。
それでも払ってもらえない場合、裁判所を使う他ありません。
弁護士に依頼すればよいのでしょうが、弁護士に依頼すると弁護士費用がかかってしまいます。
そこで、まず、自分たちでできる手段はないかということとなります。
そういう手段として、「支払督促」という方法があります。
支払督促は、裁判所を利用しますが、裁判のように、当事者双方が出席して、主張や立証、反論をしたりしません。
お金を請求する側の一方的な言い分だけで、裁判所から「支払督促」という命令を出してくれるのです。
お金を請求する側は証拠も提出する必要はありません。
だから、お金を請求する側は、申立の方法を覚えれば、弁護士に依頼しなくても、裁判所から支払督促を出してもらうことができます。
相手方が、これに対し異議を出さなければ、普通の判決と同じように、強制執行により相手方の財産を差し押さえることもできます。
このように、請求する側にとって便利な支払督促ですが、請求する側の言い分が正しくても正しくなくても相手方が異議を出すと、通常の裁判に移行してしまいます。
また、通常の判決とは異なり、支払督促が確定した後でも、相手が争おうと思えば争うことができます。
だから、支払督促は、内容証明郵便よりは強力だけれど、裁判よりは弱い、自分たちでできる売掛金の回収手段だと考えて利用してください。
高島総合法律事務所では、売掛金・債権回収の分野において多数の解決事例をもっています。
売掛金が回収できない状態が続くことはとても悩ましいですよね。
まずは、「相談」という形で第一歩を踏み出し、解決までのお手伝いをさせてください。
経営者である依頼者が、本業にいち早く集中できるよう共に解決に邁進いたします。