クーリングオフ・中途解約
2026/07/31 2026/09/24

パソコン教室の中途退学、入学金や授業料の返還は?

※この記事は2019年7月1日に執筆したものです。

 

会社経営に関する法的な疑問や質問について、当事務所の代表弁護士 高島秀行がわかりやすくお答えします。

今回は「中途解約」について解説します。

 

【質問内容】

パソコン教室を経営しています。入学金と授業料を前払いで支払ってもらっています。生徒が途中で退学した場合は、入学金や授業料は返還しなければならないのでしょうか?

 

【回答】

パソコン教室や語学教室、エステなど、長期のサービス提供を前提として料金を前払いしてもらう代わりに割り引くという料金のシステムをとるところが多いです。

業者にとっては、最初に長期間のサービスを前提として料金を受け取れることはかなり有利です。しかし、顧客にとって見れば、実際のサービスの提供を受ける前に長期間の支払いをしてしまうわけですからリスクが高いこととなります。

そこで、消費者保護のために、特定商取引法という法律で、パソコン教室、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚情報サービス(これらは「特定継続的役務提供」と呼ばれています)について中途解約のルールが定められています。

結論的に言うと、これら特定継続的役務提供契約において中途解約がされた場合には、業者は顧客に対し、全額ではありませんが入会金(入学金)も前払いした料金(授業料)も返還しなければなりません。

 

今回の質問のパソコン教室では、中途解約により業者側に損害が発生するときには、入学金から1万5000円以下の範囲で控除でき、また、授業料から既に受けた授業料を引いて、さらに5万円または残授業料の20%のいずれかの低い金額を上限として控除することができます。

しかし、契約する際に、受講生に中途解約など法で定められた事項を記載した書面を交付しておく必要があります。

さらに、この法定書面で、中途解約ができること、中途解約により業者が被る損害を控除することができることについて定めておかなければ、中途解約により業者側に損害が発生するとしても、入学金や授業料から上記範囲の損害についても控除することはできません。

パソコン教室など特定継続的役務提供契約では、特定商取引法により、顧客(生徒)に渡さなければならない法定書面が概要書面と契約書面の2種類あります。

そして、これらの書面を渡さない場合には、先ほど説明したとおり中途解約により被る損害額を控除することができないだけでなく、刑事事件として刑罰(100万円以下の罰金)を受ける可能性もあります。十分ご注意ください。

 

 

 

高島総合法律事務所では、消費者契約の中途解約に関わる紛争において多数の解決事例があります。

まずは、「相談」という形で第一歩を踏み出し、紛争解決・悩み解消のお手伝いをさせてください。

経営者である依頼者が、損をしない納得できる結果を得るために共に邁進いたします。

 

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