※この記事は2019年5月20日に執筆したものです。
会社経営に関する法的な疑問や質問について、当事務所の代表弁護士 高島秀行がわかりやすくお答えします。
今回は「闇金からの借入」について解説します。
【質問内容】
借金の返済に追われて、週2割の利息で闇金から10万円借りてしまいました。そこからは、返しても返しても返済の催促が来る日々です。どうしたらいいでしょうか?
【回答】
闇金とは、貸金業の登録を受けていない違法な業者のことです。貸金業は、貸金業法の登録を受けずには営むことができないからです。
それにもかかわらず、貸金業の登録を受けずに高金利でお金を貸し付け、暴力、脅迫的な取立て行為を行なう業者が後を絶たないため、闇金対策として出資法や貸金業法が平成15年に相次いで改正されました。
例えば、無登録の貸金業者は、広告や勧誘をしただけで100万円以下の罰金となりました(貸金業法11条2項、同49条)。
それに伴って、警察や都道府県などの役所も積極的に闇金業者を取り締まってくれるようになりました。これらのおかげでかなり闇金業者は減少したようです。
しかし、闇金が全く無くなったわけでもなく、しかも前記出資法の改正の際に、年109・5%を超える金利を定めた消費貸借契約は無効とだけ規定したので(出資法42条の2)、金利は無効だとしても元本の返済が必要なのかが問題となっていました。
年109.5%(週にすると2.1%)を超える高金利の貸付でも、元本の返済義務があるのであれば、闇金は貸し付けても損をすることがないので、闇金のやり得になってしまうからです。
これまで、出資法に違反する金利(年29.2%、週にすると0.56%)を定めた貸付行為は、暴利行為であるから、民法90条に定める公序良俗に違反し、金利も含めて元本も返還義務がないと考えられてきました。
改正された出資法よりも、裁判実務の方が進んでいたのです。
ところが、この点について裁判所はさらに考え方を進めて、「年1200%もの高金利を定めた場合には、金利元本の返還義務はないから既に支払った金額は全額返還せよ」という判決を出しました(札幌高裁平成17年2月23日判決)。
その結果、闇金は払ってもらえない金利や元本を諦めるだけでなく、これまで任意に支払いを受けた金利や元本の返済分も全て返還しなければならなくなったのです。
質問のケースも週2割(20%)の金利で、年換算すると1042%もの高金利となるので、金利も元本も一切返還義務がありません。かえって、これまで返済した全ての金利の返還を受けることができると考えます。
高島総合法律事務所では、借金に関わる紛争において多数の解決事例があります。
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