企業法務
2026/07/31 2026/09/16

役員登記の変更を長期間怠ると

※この記事は2018年8月16日に執筆したものです。

 

会社経営に関する法的な疑問や質問について、当事務所の代表弁護士 高島秀行がわかりやすくお答えします。

今回は「役員変更登記」について解説します。

 

【質問内容】

役員登記を更新せずにそのままにしておいたら、過料を支払えという通知が来ました。払わなければならないのでしょうか。

 

【回答】

同族会社では、役員を変更することはあまりありません。

毎年、きちんと株主総会を開催し、役員の任期が来る度に役員の選任決議をしている会社も少ないと思います。

しかし、取締役の任期は基本的に2年です。

したがって、2年毎に株主総会で役員の選任の決議をし、登記をしなければなりません。

同じ人が役員になるとしても、それは再任(重任)として、やはり株主総会で役員選任決議をして登記をしなければなりません。

登記は株主総会で決めてから2週間以内にする必要があります。

 

そして、この登記を怠ると100万円以下の過料という制裁が科されることとなります(会社法976条)。

 

あなたに通知が来たのはこの過料です。

この過料は、刑罰ではなく行政罰なので、犯罪を行ったということにはなりません。

過料を争う手続もありますが、登記手続をしてなかったという形式的なものなのでなかなか争ったとしても勝ち目はないでしょう。

だから過料の通知が来た以上支払う必要があります。

 

このように、役員登記を長期間しないで放っておくと過料が科されてしまいます。

前述したとおり、同族会社では役員が長期間変更しないことも多いです。

それにもかかわらず、2年毎に役員登記をしなければならないのは煩わしいですし、費用もかかります。

そこで、会社法では、株式の譲渡に譲渡制限がついている会社については取締役の任期を10年にすることができると定められました。

取締役の任期の変更は、株主総会を開催して定款を変更すればよいので同族会社では比較的簡単にできます。利用してみてください。

ただ、任期を10年にしても、10年後には役員登記をしないとまた過料が科されてしまいますからご注意ください。

 

 

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