共同経営と借金

今回お届けするのは、「共同経営」に関する相談です。
 
このブログを読んでくださる依頼者の中には、契約書を結ぶことの多い経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな皆様にお役にたてるコンテンツになっておりますので、ぜひご一読頂けますと幸いです。
 
今回の記事は、今まさに、共同で経営に当たっている方及び共同経営で会社を始めようとしている方に特に読んでいただきたい記事となっております。

 

ー 今回のご相談内容 ー

共同経営の形で創業を検討している者です。
私が代表取締役で、実務的なことは、相手がしてくれるという共同事業を持ちかけられています。その代わりに、事業に必要なお金は私が借りて用意する必要があるそうです。
事業経営する以上そのくらいは当然と思いますがいかがでしょうか。

 

「教えて!高島先生!」

当事務所代表弁護士高島秀行がお答えします。


・あなたは、その事業について、どれくらいの知識があるのでしょうか?
・その事業で、相手は、今後月々どれくらいの収入を得て、どれくらいの経費がかかるのでしょうか?
・新規事業を起こすのであれば、どうしてあなただけが、事業開始に必要な資金を全額負担しなければならないのでしょうか?
 
なぜ、このような質問をするのかと言うと、あなたのようなケースで、事業がほとんど立ち上がらないうちに借金の返済に負われて、破綻してしまったケース、ひどいときには、事業資金の一部を持ち逃げされたケースなどの相談されることがあるからです。これらのケースは、最初から共同経営者が借りた事業資金で相手が生活することを目的とした詐欺の可能性が高いです。
 
いずれのケースでも、事業はうまく行かない上に、借金が残ります。利息の高い商工ローンから事業資金を借り入れるときに、親類や友人を連帯保証人にしている場合には、親類や友人も被害者にしてしまいます。
 
このようなケースでは、どのような事業で、何にいくらかかるのか分からないにもかかわらず、いきなり1000万円以上のお金を借りることとなります。事業を開始していないのにもかかわらず、社用車としてベンツを購入することとなったり、いわゆるキャバクラで相手から接待を受けたりすることとなります。
 
しかし、それは全てあなたが借りたお金でしていることで、後で返済をしなければなりません。そして、借りたお金は、相手が自由に使ってしまい、後から調べようとしても、何に使ったのか分からないことが多いです。
 
相手にお金の返還請求しようとしても、事業に使った経費は、共同経営者であるあなたの負担だとも言えるので必ず裁判に勝てるとは限りません。仮にあなたの返還請求権が裁判上認められたとしても、相手がお金を持っていなければ、取りようがありません。
 
即ち、一度騙されてしまったら、回収する手立てはないのです。
 
自分で事業をしようと考えること自体はよいのですが、事業を開始する前に、その業界のことや、事業開始するまでに先行投資する費用はどれくらいかかるか、先行投資した費用に見合う利益は得られるのか、事業を開始していつごろ利益が出るか、利益が出ない間の資金繰りをどうするかなどよく検討してから事業を開始することをお勧めします
 
共同事業を持ちかけられた場合には、特に、どうして相手は自分でお金を借りて事業をしないのかという点に注意してください。大抵、事業がうまく行っておらず、既に借入限度まで借りているなど相手には借入できない事情があるからです。
 
そのような事業を、そのような相手と一緒にやってもうまく行くはずがありません。
 


高島法律事務所では、共同創業・共同経営・共同出資に関わる紛争において多数の解決事例をもっています。
 
まずは、「相談」という形で、第一歩を踏み出し、あなたと紛争解決・悩み解消のお手伝いをさせてください。経営者である依頼者の力になれるよう邁進いたします。


 

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